「頭痛が起きるのが怖くて、お守り代わりに毎日痛み止めを飲んでいる」
「最近、市販の鎮痛剤を飲んでも、効いている時間が短くなってきた気がする…」
もしあなたが、ロキソニンやイブ、バファリンなどの市販の頭痛薬、あるいは病院で処方された鎮痛剤を
「月に10日以上」服用しているなら、非常に危険なサインです。実は、頭痛を治すために飲んでいるはずの薬が、
頭痛をさらに悪化させている原因かもしれないのです。
この状態を、医学用語で「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」と呼びます。頭痛外来を受診される方の
30-50%は薬物乱用頭痛とも言われており、40~50歳台に多く、70%が女性です。
今回は、この現代特有の頭痛の落とし穴と、そこから安全に抜け出す方法について解説します。
なぜ薬の飲みすぎで頭痛がひどくなるのか?
本来、鎮痛剤は脳に痛みの信号が伝わるのを一時的にブロックしてくれる便利なものです。しかし、薬を頻繁に
(月に10〜15日以上)、長期間に(3カ月以上)わたって飲み続けると、脳のシステムに異常が生じます。
特にセロトニンなどの神経伝達物質のバランスが崩れ、わずかな刺激でも、「激しい痛み」として過剰に反応するように
なってしまいます。さらに、薬の効果が切れると、まるで禁断症状のように頭痛が襲ってくるため、「痛むから飲む」のではなく
「薬が切れたから痛む」という、最悪の悪循環(依存のループ)に陥ってしまうのです。
あなたは大丈夫?「薬物乱用頭痛」のチェックリスト
以下の項目に当てはまるものはありませんか?
- 1ヶ月に10日以上、頭痛薬(鎮痛剤)を飲んでいる
- 以前に比べて、薬が効かなくなってきた
- 朝起きた瞬間から頭が痛く、とりあえず薬を飲む
- カバンやポケットに頭痛薬が入っていないと不安で外出できない
ここがポイント
2つ以上当てはまる場合は、すでに薬物乱用頭痛を発症している可能性が高いです。
薬物乱用頭痛から抜け出すための「3つのステップ」
この頭痛は、自力で治そうと急に薬を断つと、激しい反跳性頭痛(離脱症状)や吐き気に襲われ、挫折してしまうことが
ほとんどです。頭痛専門外来で、医師の指導のもと安全に治療を進めることが成功の近道です。
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1原因となっている原因薬を中止する
悪循環を断ち切るために、まずは乱用している鎮痛剤の服用を完全に、または段階的に中止します。
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2離脱症状を乗り切るための代替薬を使う
薬をやめたことで起こる激しい頭痛に対しては、それまで使っていなかった系統の別の治療薬や、吐き気止めなどを
適切に処方し、辛い離脱期間をコントロールします。 -
3頭痛の「予防薬」を導入する
これが最も重要です。離脱治療後の再発率は約30%と高いため、早期に予防薬を導入することが必要となります。
「薬を飲みたくなるほどの根本の頭痛」を抑えるために、毎日決まった時間に飲む「頭痛予防薬」や、最新の
「CGRP関連抗体薬」を開始します。これにより、根本的な頭痛の回数そのものを減らし、鎮痛剤に頼らなくてもいい
脳の環境を作ります。
ひとりで悩まず、まずは薬を持参して当院の専門外来にお越しください。一緒にその依存のループを断ち切りましょう。
まずは一度、当院にご相談ください。